非上場株式の評価見直し、第4回議事要旨が公表──「類似業種比準方式の廃止は未決定」を顧問先にどう伝えるか
国税庁が令和8年8月5日に第4回議事要旨を公表しました。類似業種比準方式の廃止は現時点で未決定、たたき台は第5回、今秋を目途に方向性という3点を、顧問先への案内にどう落とすかを、税理士事務所のAI集客(GEO・AI-SEO対策)を支援する視点で解説します。

国税庁が令和8年8月5日、「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」第4回の議事要旨を公表しました。会議は令和8年7月3日に開催されています。
非上場株式の相続税評価の見直しを検討する会議です。事業承継を扱う顧問先を持つ事務所であれば、この夏から秋にかけて質問が来る題材になります。
議事要旨を読むと、報道で先行している話と、国税庁が現時点で決めていることの間に差があります。顧問先へ伝えるべきなのは、この差です。
議事要旨で確認できること
類似業種比準方式の廃止は決定していません
委員から「最近の報道では『類似業種比準方式は廃止する』という断定的な書き方がされている」という指摘が出ています。これに対し事務局は、「類似業種比準方式を廃止するということを現時点で決定しているわけではない」と明確に答えています。
今秋を目途に方向性が示される予定です
今後のスケジュールについて、事務局は次のように述べています。
- 評価方法の見直しのたたき台(事務局案)は、次回の第5回で示したい
- 今回の見直しは税制改正プロセスを経て行う
- 今秋を目途に一定の方向性を示せるよう進めたい
増税を目的とした見直しではないとされています
事務局は、見直しの目的を「評価の適正化」と説明し、全体として相続税の増税を目的で行うものではないとしています。背景として、会計検査院からの指摘、関係団体からの要望、現在の評価方法が租税回避スキームの温床になっている状況が挙げられています。
影響のシミュレーションが求められています
複数の委員から、たたき台と併せて増減税の影響を示すべきだという意見が出ています。事務局は、枠組みの方向性が見えた段階で、実態調査のデータを用いたシミュレーションを示したいと回答しました。
顧問先が不安になる理由
事業承継を控えた顧問先にとって、この話は「自社株の評価額が上がるのか」という一点に集約されます。
報道の見出しだけを読むと、廃止が決まったように受け取れます。しかし議事要旨を読めば、たたき台すらまだ出ていない段階だと分かります。
ここに、事務所が説明できる余地があります。
| 顧問先が思っていること | 議事要旨から言えること |
|---|---|
| 類似業種比準方式は廃止が決まった | 現時点で決定していない |
| すぐに変わる | 税制改正プロセスを経る |
| 増税になる | 増税を目的としたものではないとされている |
| 何も分からない | 今秋を目途に方向性が示される予定 |
「まだ決まっていない」と伝えることも、立派な情報提供です。顧問先が報道だけを見て慌てて動くことを防げます。
顧問先に伝える3点
1. いま慌てて動く段階ではありません
たたき台が出ていない段階で、自社株の移転を前倒しするような判断は勧められません。方向性が見えていないため、どう動くのが有利かも判断できないためです。
ただし、現状の評価額を把握していない顧問先には、いま把握しておくよう伝えてください。見直しの内容が示されたとき、比較の基準がなければ影響を判断できません。
2. 秋に情報が動く可能性があります
「今秋を目途に一定の方向性」という時期は、顧問先に伝える価値があります。年内の事業承継の相談が動く時期と重なるためです。
3. 税制改正プロセスを経ます
通達の見直しであっても、納税額に影響する改正は税制改正のプロセスを経ると事務局が明言しています。急に変わるものではないという点は、顧問先の不安を下げます。
記事や案内文にするときの注意
この題材は、書き方を誤ると読者に誤解を与えます。
決まっていないことを、決まったように書かない — 「廃止される」「評価額が上がる」といった断定は避けてください。議事要旨には、そう読める記載はありません。
出典と時点を明記する — 「国税庁が令和8年8月5日に公表した第4回議事要旨によると」と書いてください。制度が動いている最中の題材では、いつ時点の情報かが読者の判断に直結します。
個別の判断は書かない — 自社株をいつ移転すべきかは、株主構成、後継者の状況、他の資産との兼ね合いで変わります。記事では、相談すべき場面を示すところまでにとどめてください。
税理士事務所のAI集客では、検索で上位に出すSEOに加えて、生成AIに正しく引用してもらうGEOの視点を組み合わせることが効いてきます。「類似業種比準方式は廃止されますか」という見出しは、顧問先が実際に検索する言葉とそのまま対応します。
生成AIは、議事要旨の論点整理や案内文の下書きに使えます。ただし、制度が動いている最中の題材では、必ず一次資料で確認してください。古い報道や、確定していない情報を断定的な文体で出してくることがあります。
私の見方
私は税理士ではなく、税理士事務所のAI集客(GEO・AI-SEO対策)と業務効率化を支援する立場です。制度の中身ではなく、情報の出し方について気づいたことを書きます。
こうした「まだ決まっていない」段階の題材は、先に出した事務所が読まれ続けます。確定してから書く記事は、同じ内容の記事が大量に並ぶ中に埋もれます。
一方で、確定前の情報は更新が必要になります。記事に確認日を書いておき、第5回の内容が出た時点で該当箇所を差し替えてください。新しい記事を作るより、既存の記事を更新するほうが評価は積み上がります。
よくある質問
Q. 顧問先に今すぐ案内を出すべきですか
事業承継を検討している顧問先には、出す価値があります。ただし内容は「決まっていないこと」と「秋に動く可能性があること」の2点にとどめてください。詳細な影響の説明は、たたき台が出てからで構いません。
Q. 現時点で顧問先ができる準備はありますか
現状の株式評価額を把握しておくことです。見直しの内容が示されたとき、比較の基準がなければ影響を判断できません。あわせて、株主の構成と後継者の状況を整理しておくと、方向性が見えた段階ですぐ動けます。
Q. 記事はいつ出すのがよいですか
早いほうが有利です。この段階で検索する人は、まだ答えが出ていない状態で調べています。確定してから書くと、同じ内容の記事が並ぶ中に埋もれます。確認日を明記し、更新する前提で出してください。
Q. 会議の資料はどこで確認できますか
国税庁の審議会・研究会等のページに、各回の議事要旨と配付資料がPDFで掲載されています。記事にする際は、必ず原本を確認してください。報道の要約だけを根拠にすると、断定の度合いがずれます。
まとめ
国税庁が令和8年8月5日に公表した第4回議事要旨から、顧問先に伝えられることは3つです。
- 類似業種比準方式の廃止は、現時点で決定されていない
- たたき台は次回の第5回に示され、今秋を目途に一定の方向性が出る予定
- 見直しは評価の適正化が目的で、全体として増税を目的としたものではないとされている
報道の断定と、議事要旨の記載には差があります。この差を埋める説明ができる事務所は、顧問先にとって頼りになります。
税理士事務所のAI集客(GEO・AI-SEO対策)として、こうした制度の途中経過をどう記事に変えるかについてもご相談いただけます。

