税理士のブログ集客|何を書き、何を書かないか。続け方と効果の見方
税理士のブログ集客で、問い合わせにつながる書き方を解説します。守秘義務と広告のきまり、AIで書くときの注意、効果の見方まで。AI集客(GEO・AI-SEO)の視点も交えて整理しました。

要約
- 税理士のブログは、「依頼を考えている人の困りごと」に答える記事を書くと、問い合わせにつながりやすくなります。
- 顧問先の話は、税理士法の守秘義務と、税理士の広告のきまりを守って書きます。迷う内容は書きません。
- 効果は数週間待ってから、Search Consoleの数字で確かめます。AIを使うなら、人が事実を確かめ、使ったことも明らかにします。
税理士のブログ集客で、最初に決めること
「ブログを書いているのに、問い合わせが来ない」という悩みを、税理士の先生からよく聞きます。
原因のひとつは、書く相手が決まっていないことです。税制の解説を並べても、読むのは同業の税理士や税務の知識がある人になりがちです。依頼をしたい人は、法律の言葉では探しません。「会社をつくったばかりで、税理士はいつ頼めばいいのか」のように、自分の困りごとの言葉で検索します。
ブログを始める前に、次の3つを紙に書き出してください。
- どんな人に来てほしいか(例:開業して1年目の個人事業主)
- その人は何に困っているか
- その困りごとに、自分の事務所は何ができるか
この3つが決まれば、書く記事のテーマは自然に決まります。
なお、ブログ以外のことは、次の記事で説明しています。
- 集客経路の比べ方:税理士事務所の集客は4つの経路から選ぶ|紹介とWeb、AI検索のどこに力を入れるか
- ホームページの作り方:紹介に頼らない税理士事務所のWeb集客|ホームページを問い合わせの入り口に変える手順
- 集客できない原因の整理:税理士事務所が集客できない理由と対策|紹介依存から抜け出すSEO・GEOの始め方
この記事では、ブログの中身と続け方だけを扱います。
何を書くか:依頼したい人の「困りごと」に答える
問い合わせにつながる記事は、大きく3つに分けられます。
- 困りごとに答える記事:「〇〇のとき、税理士に何を頼めるのか」のように、依頼前の疑問に答えます。
- 手続きの流れがわかる記事:はじめて税理士に頼む人が不安に思う、相談から契約までの流れを説明します。
- 事務所の考え方を伝える記事:どんな人の、どんな悩みを得意にしているかを、はっきり書きます。
大事なのは、専門用語をそのまま使わないことです。私は長年、サイト制作やSEOの仕事を続けてきました。その中で、技術の話でも税務の話でも、読み手が変われば言葉を変える必要があると学びました。専門用語は、日常の言葉に言い換えるか、短い説明を添えます。たとえば「守秘義務」は、「仕事で知った秘密を他に漏らさない義務」と書けば、誰にでも伝わります。
Googleも、良い内容の目安として、独自の情報や分析があるか、中身が実質的で包括的か、タイトルや見出しが大げさでないか、といった点を挙げています。「その事務所だから書ける内容」を入れることが、SEOにも読み手にも効果的です。
書いてはいけないこと:守秘義務と広告のきまり
税理士のブログには、ほかの業種にない注意点があります。顧問先の話を書くときと、宣伝の言葉を選ぶときです。
顧問先の話は、秘密を守って書く
税理士法第38条は、税理士は正当な理由がなくて、税理士業務で知った秘密を他に漏らしたり、自分のために使ったりしてはいけないと定めています。税理士でなくなったあとも同じです。
ここでいう「正当な理由」には、本人の許可などがあります。ただ、条文そのものに細かい決まりはありません。そのため、次のように考えるのが安全です。
- 顧問先の名前、地域、業種の細かい特徴など、相手が特定できる情報は書かない。
- 許可をもらえた場合でも、書面などで残し、書く内容を相手に確認してもらう。
- 判断に迷うときは、書かない。
「実際にあった話のほうが読まれる」と感じるかもしれません。それでも、信用を失うリスクのほうがずっと大きいです。実際の事例を使いたいなら、許可を取るか、特定できないように一般的な話に直しましょう。
広告のきまりは、ブログにも及ぶ
日税連(日本税理士会連合会)の提言「業務広告の注意点」では、規制が緩和されて税理士の広告は原則自由になったとされています。ただし、事実に基づかない広告はもちろん、品位や信用を損なうおそれのある広告はしてはいけません。税理士法第37条も、税理士の信用や品位を害する行為を禁じています。
さらに、日税連はホームページやSNSも「外部に対する表示」にあたると説明しています。つまり、ブログも広告として見られる可能性があるということです。虚偽や大げさな広告など、利用者の判断を誤らせる表現は許されません。
具体的に何が禁止されるかは、日税連の準則と細則で決まっています。私はここでは細かい例をあげませんが、所属する税理士会の細則と運用の指針は、ご自身で確かめましょう。個別の文章が問題ないかどうかは、所属の税理士会に確認するのが確実です。
AIで書くときの注意:人が確かめ、使ったことを伝える
「忙しくて書く時間がない」という税理士の先生は、AIを使いたくなると思います。私自身も、ChatGPT PlusやClaude Proなどを毎日の仕事で使っています。AIは、下書きづくりでは頼りになります。
ただし、税務の記事ではAIの文章をそのまま公開してはいけません。理由は3つあります。
- 税法の改正が反映されていないことがある。
- 個別の事情に合わない内容が混ざることがある。
- 顧客の財務データを入力すると、情報漏えいの心配が残る。
私は、AIが出した数字や説明を、必ず元のデータや公式の情報と照らして確かめます。SEOやアフィリエイトの仕事では、先月と今月の数字を比べ、参照元のURLを見て、複数の情報源を突き合わせるのが当たり前でした。この習慣が、AIの答えを疑う目としてそのまま役立っています。確認の順番は、まず話の筋が通っているか、次に数字が合っているかです。
また、Googleは、AIなどで価値を加えずに大量のページをつくることを、スパムとして扱っています。順位を上げることだけが目的の大量生成は、逆効果です。
Googleは、次の考え方も示しています。
- 誰が書いたかを明らかにする(記事に名前と経歴を載せる)。
- どうやって作ったかを隠さない。AIを使った場合は、その理由を説明し、使ったことを開示する。
- 主に読者の役に立つために作る。順位のためではない。
つまり、AIは「下書きの道具」、最後に事実を確かめて責任を持つのは「税理士本人」と決めておくのが正解です。
続け方:手順を決め、1本ずつ整える
ブログは、書き続けないと意味がありません。ただ、Googleは公開の頻度、たとえば週に何本といった目安は示していません。大切なのは本数より、1本ずつ役に立つ内容にすることです。
続けるために、次の3つを試してください。
- 書く手順を紙に書き出す。テーマ決め、下書き、事実の確認、公開まで、作業の流れを書き出します。私は「1週間の業務フローを書き出して、無駄な工程を削る」ことを、税理士の先生にすすめています。ブログの作業も同じです。
- 1人で抱えない。書く人と確認する人を分けられるなら分けます。仕事が1人に集中する「属人化」は、続かない原因になります。
- 古い記事を見直す。Googleは、公開済みの記事を確認し、必要なら更新し、的外れになったら削除するよう求めています。税制は変わるので、日付のある情報は特に注意してください。
効果の見方:数週間待って、Search Consoleで確かめる
ブログを公開しても、すぐに順位は動きません。Googleは、変更が検索結果に反映されるまで、数時間から数か月かかると説明しています。一般には、数週間待ってから、良い影響があったかを確認するようすすめています。順位が上がるまでの期間は断言できません。順位が上がらないからといって焦って書き直すと、逆効果になることもあります。
実際の効果は、無料のSearch Console(検索結果でのサイトの状況を見るGoogleのツール)で確かめます。「検索パフォーマンス」というレポートでは、次の数字をページ別、検索キーワード別に見られます。
- クリック数:検索結果から記事が開かれた回数
- 表示回数:検索結果に記事が出た回数
- クリック率(CTR):クリック数を表示回数で割った割合
- 平均掲載順位:検索結果での平均の順位
見るときは、先月と今月を比べましょう。表示回数が増えているのにクリック率が低いなら、タイトルを見直します。クリックはあるのに問い合わせがないなら、記事の最後の案内や、ホームページの作りを見直します。
よくある質問
Q: ブログは週に何本書けばよいですか。
Googleは、公開頻度の目安を示していません。本数より、1本ごとの内容の質が大切です。続けられる本数を、先に決めてください。
Q: 顧問先の事例を、名前を伏せて書いてもよいですか。
税理士法第38条で、秘密を漏らすことは禁じられています。名前を伏せても、業種や地域などで相手が特定できる場合は問題になりえます。本人の許可を得るか、特定できない一般的な話に直して書いてください。迷うときは書かないのが安全です。
Q: AIで書いた記事を、そのまま公開してもよいですか。
おすすめしません。税法の改正や個別の事情が反映されないことがあり、事実の確認は税理士本人の仕事です。Googleは、AIを使った場合に使ったことを開示するよう求めています。
まとめ:ブログは「困りごとへの答え」を、守るべききまりの中で続ける
- 書く相手を決め、依頼を考えている人の困りごとに答える。
- 守秘義務と広告のきまりを守る。迷う表現は書かない。
- AIは下書きの道具にとどめ、事実は人が確かめる。
- 効果は数週間待ち、Search Consoleの数字で見る。
税理士事務所の集客は、AIとSEO・GEO(生成AIに引用されるための対策)で支援できます。「何から書けばよいか」「今のブログの直し方を知りたい」という方は、無料相談をご利用ください。今の状況をうかがい、次の一手をいっしょに考えます。
参考・出典
この記事を書いた人
関連記事

税理士事務所が集客できない理由と対策|紹介依存から抜け出すSEO・GEOの始め方
税理士事務所が集客できない理由と対策を、支援の現場で見てきた実例とともに解説します。紹介に頼らない集客の始め方、SEOとGEO(生成AI対策)の進め方がわかります。
2026/9/27

税理士事務所の集客は4つの経路から選ぶ|紹介とWeb、AI検索のどこに力を入れるか
税理士事務所の集客を、紹介、紹介サービス、ホームページと検索、AI検索の4つの経路に分け、集まる顧客と作業内容などを比べます。開業したばかりの事務所と、得意分野の依頼を増やしたい事務所の力の入れ方を、税理士事務所のAI集客(GEO・AI-SEO対策)を支援する視点で解説します。
2026/9/24

紹介に頼らない税理士事務所のWeb集客|ホームページを問い合わせの入り口に変える手順
紹介だけに頼っていた集客が頭打ちになった税理士事務所に向けて、事務所名だけの名刺のようなホームページを、検索から問い合わせにつながる入り口へ変える具体的な手順を、税理士事務所のAI集客(GEO・AI-SEO対策)を支援する視点で解説します。
2026/9/22

「AI 税理士」と検索する人は何を探しているのか|事務所のページで答える方法
「AI 税理士」と検索する人は、申告を安く済ませたい人、AIに強い税理士を探す経営者、業界の先行きを知りたい人の3種類です。事務所は前の2種類に、ページを分けて答えます。見出しと料金表の書き方を、自分のサイトが生成AIに引用された経験から、税理士事務所のAI集客(GEO・AI-SEO対策)の視点で説明します。
2026/9/9

税理士のAI活用が定着する進め方|定型作業ひとつから3か月〜6か月で広げる
税理士事務所のAI活用は、ツールを契約したところで止まりがちです。定型作業をひとつ選んで7割で動かし、設定と判断基準を文書にしてから広げる、3か月から6か月の進め方を説明します。支援先の税理士事務所で三点照合を自動化した例とよくある失敗を、税理士事務所のAI集客(GEO・AI-SEO対策)を支援する視点で紹介します。
2026/9/6

税理士のAIツール利用状況|ツール名でなく4つの用途で比較
2026年春に企業6,327社が答えた調査では、生成AIを組織で推進する中小企業は3社に1社で、4割近くは方針が未定です。この数字と支援先の実態から、AIに任せる範囲を4つの用途で決める方法を、税理士事務所のAI集客(GEO・AI-SEO対策)を支援する視点で説明します。
2026/9/3

